『イクメン』の功績とこれからの子育て
イクメンのメリット・デメリット
今回は耳慣れた“イクメン”という言葉について考えてみたいと思います。
イクメン(育児するメンズの俗語)という言葉が生まれて、およそ15年が経とうとしています。政府も“イクメンプロジェクト(2010 厚労省)”を展開し、男性の育児参加を推進しています。
街中で手慣れた様子で抱っこひもを使いこなし、幼い子どもをかいがいしくお世話したり、園児を送迎するパパの姿にもすっかり見慣れてきましたね。
昔から育児に積極的なパパも少数派として当然存在していたのでしょうが、やはり、このイクメンというワードが与えたイメージや影響は、良くも悪くも大きいものと言えます。
まず、イクメンのメリットについて考えてみたいと思います。
ママ側の感覚としてはやはりパパが協力してくれると何よりも『助かる』し、子どもとパパが戯れる姿を見て『嬉しい』に尽きるでしょう。
パパ側の感覚としては、子供の成長を身近に感じ共に『成長の喜び』を感じられるでしょうし、子どももパパ大好きっ子になります。
子どもが懐いてくれると、愛しさも増し、相乗効果が期待できます。
しかし、女性側としては『何故、女性は当たり前に外で仕事もして子育てもしているのに、男性が育児するとイクメンともてはやされるの?』というような反発意見も少なからず存在するようです。
男性の育児参加が当たり前でなかった昭和生まれ世代にとっては、育児への参加意識を高めるという点では、良いキャッチコピーとなり、その社会の流れに引っ張られてここまでのイクメン率向上につながった意義は大きいのではないかと思います。
次にデメリットです。
やはり、男性の育児参加でメインとなるのは“長時間労働で家族を養う上、さらに家事育児への協力もする”というスタイルが期待されているという事です。
外でもタスクやノルマに追われ、家でもそれに追われるのです。
また、いくら男性の育休が認められつつあると言われていても、収入はダウンしますし、企業勤めの男性にとっては中長期の不在は査定や出世を加味すると結構なリスクを伴う勇気のいる決断でもあるのです。
女性はそこの辺りも考慮する必要があるのではないでしょうか…。
高収入も欲しい!出世もして欲しいし、子育ても家事も全面的に協力して!
では、パパの方が参ってしまいます。
イクメンという言葉が不要になりつつある
実際、働く女性の増加に伴い、家事育児は2人で切り盛りするものという認識が定着しつつあります。
仕事もバリバリこなし、帰宅後も子どものお世話、休日も子守をして…と、頑張っているパパが多く、一人の時間はほぼ通勤時間だけという方が大勢おり、それが奥様にも当たり前になってしまって、知らないうちに惰性で動くことに心も体も疲れ切ってしまうパパが存在します。
ママもパパも“自分だけの時間”を持つか持たないかで、気持ちが大きく変わってきます。
フルタイムママ、時短ママ、パートママ、専業主婦ママによって、またお子様の年齢によって、パパとの家事育児関与のバランスを取ることが求められます。
現代は、共働き家庭の増加に伴う家事分担に加え、立ち合い出産、子どもの行事参加などの子どもへの関与意識が浸透しつつあります。
イクメンが死語になりつつある現代に求められるのは、CWLB(カップルワークライフバランス)ではないでしょうか。
時間的、体力的に直接子育てに関わるのが難しい場合、話を聞く、悩みを聞くなど間接的にサポートするのが夫婦円満の秘訣です。
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